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拍手する 2009.11.05 Thursday * | - | - | -
* そんでもって、もう一作品。

これも恋愛もの。
少し、ていうか、だいぶケータイ小説風に・・・。
うーん、あんまりケータイ向けの小説を書くつもりは無いんだけど、
コメディ風味の女の子一人称だとこうなっちゃう・・・(ーー;

これを書いたのは「空に落ちる。」のすぐあとあたりで、2周年記念用の作品でした。
没にしようと思ってたんだけど、この主人公のアホっぽいつっぱしったかんじが意外と好きなので、
ちゃんと書いてみようかなと思ってきました。

しばらくは「海の音、君の声(仮)」と並行して書いていってみようかなーと。

だめそうなら、ここだけの公開にすればいいし。
こっちはさわりだけじゃなくて、しっかり全部のっけていきます。
推敲なしの初稿でだけど。

ってことで、第一話。

「ユーレーロミオに恋するジュリエット」

↓↓↓






その1:公園ロミオに出会ったジュリエット。


―‐―‐―‐‐‐‐


 1999年7の月。恐怖の大王が降りてくる。


 大昔。そんな予言があったらしい。

 本当にそうなるわけがない。予言なんて嘘っぱち。

 だけど、彼の上には恐怖の大王が降りてきた。



 彼の上だけに。




 ***




 あたしは、馬鹿だと思う。
 デートも出来なければ、キスも出来ない。触れ合うことすら出来ない人に恋をして。

 しがみついてる。


 ずっと一緒にいたかった。
 何があっても離れたくなかった。

 彼の全てを手に入れて、ずっとこの胸に抱いていたかった。


「違う出会いをしていたら」

 あたし達は、たぶん、恋に落ちなかった。

「僕がここにいなかったら」

 きっと、出会うことすらなかった。

「どうして君は僕に気がついたんだろう」

――どうして?



 絶対に結ばれない人に恋をした。

 離れたくなくて、あたしは奔走した。

 そして、気付く。

 彼のために、あたしが何をするべきかを。




***


「絶対! もう! 付き合わない!」

 昼休み。あたしはお弁当の中のウィンナーをぐさりとフォークでぶっさして、大声を張り上げた。
 目の前でサンドウィッチを頬張っていた美希は半笑いで「ああ、そ」とそっけない。

「そりゃあさあ、チャラ男と付き合ったあたしがバカだったよ? だけどさあ、あんな今時希少価値あるんじゃねえの? みたいなガングロ女連れてきてさあ、『オレェ、こいつと付き合うことにすっから。別れようぜぇ』って! お前、な・に・さ・まだっつーーーーの!」

 タコさんウィンナーをこれでもかこれでもかと刺しまくって、がぶりと噛み付いてやる。

 おとといのことだ。

 2ヶ月前に付き合いだした彼は、いわゆる今時の男。浅黒い肌とアシメントリーだかなんだかよくわかんないツンツンヘアをしたバカ男。

「オレェ、可恵かえのことお、好きっつうかあ、気に入ってるつうかあ〜」

 とかなんとか間延びする気色悪いしゃべりをする男だったけど、あの頃のあたしはどうにかしていたんだ。
 バカっぽくて、かっこばってる男が好きだった。

 だもんで、ついつい付き合ってしまった。

 そしたら、ふられた。

「あたし、言ったじゃん。ああいうのは可恵には似合わないって。やめろって」

 美希の言葉はもっともだ。

 だけどさ、恋ってつっぱしるもんでしょ? 周りの助言なんて聞いてらんない。

 制服のリボンをくりくりといじって、いじけたふりをする。

「ま、ラッキーだと思うんだね。チャラ男と付き合ってもろくなことにならないって、わかったでしょ」





 ***


 恋は突然舞い落ちる。

 はらはらと、ひらめいて。



 学校帰り。駅から家までの十分の道のり。
 その日のあたしは、ふられたばっかの冷めやらない怒りと、美希の言葉への反発心でいらいらを抱えていた。

 だから、少しだけ遠回りをしたんだ。

 いつもは通らない道。

 あたしがまだ幼かった頃。
 殺人事件があったとかで、夜は誰も寄り付かなくなった、神社の脇にある公園。


 その公園で、あたしは見つけてしまった。



 舞い散る桜。雪のように降り積もる花びらは、月明かりで淡く白い光に変わる。

 その下で。

 桜を見上げる、男。

 透き通るくらい真っ白な肌。
 こげ茶色の髪が、彼の眉毛を隠してる。
 凛とした奥二重の目元。涼しげな瞳。
 すらりとした手足と、白いシャツ。
 どこの学校の制服だろう? 高校生であることは間違いない。


 彼の瞳が、あたしの視線と重なったその瞬間。

 稲妻が体を駆け抜けた。

「あ、あの」


 つい声をかけてしまった。

 彼は涼しげな目をまあるくして、あたしに見入ってる。

 ちょ、ちょ、かっちょいいんですけど!

「あ、ああば、あぼ、あが」

 声が裏返って、日本語がしゃべれない。

 彼は唖然とした顔のまま、言語障害となったあたしを気味の悪いものを見るような目で見てくるけど、それもかっこいい。

「あふお! 住所、教えてください!」


――なんで住所なんだよ……



「その2:ジュリエットは卒倒する」へはこちらをクリック!


***

実は男主人公バージョンもあったりする(笑)
その場合のタイトルはこうなる。
「ユーレージュリエットに恋するロミオ」

未だ迷ってるんですよね。男主人公でいくか、女主人公でいくか・・・
拍手する 2008.09.20 Saturday * 01:08 | 執筆中小説 | comments(0) | trackbacks(0)
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拍手する 2009.11.05 Thursday * 01:08 | - | - | -
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